高校生による平和提言(人権)

「高校生による平和提言(人権)」

 
 

人権グループ
41期 戸田栄二 中谷和菜
42期 大崎華奈 松山美華


本研究の目的は、シリア難民に基本的人権を保障するための、明確な行動を提案することです。今日、シリア難民危機は宗教的、政治的、そして人道的問題として世界に影響を及ぼしています。この危機は2011年、アラブの春と呼ばれる大規模反政府デモの影響によって起こりました。2015年には、100万人もの移民や難民がヨーロッパ付近にいました。たくさんのヨーロッパ諸国の中でも、ドイツは特に多くの難民を受け入れています。それに対して、日本は難民の受け入れに積極的ではありません。本研究の研究課題は、次の3つです。
1. どうすれば、日本がより多くの難民を受け入れるように推奨できるのか。
2. どうすれば、国連難民高等弁務官事務所をはじめとする国際連合の諸機関が、3分野(保健、雇用、教育)における計画を実施するために、継続的に資金を集められるのか。
3. どうすれば、シリア難民により多くの教育の機会を創出することができるのか。
私たちは、高校生の難民問題への意識について関西創価高校の生徒にアンケート調査を実施しました。そして、様々な助言や新しい視点を得るため、アメリカのカリフォルニア州でのフィールドワークを行い、チョウドリ元国連事務次長やマイケル・ウィーナー教授(アメリカ創価大学)、マシュー・カーン教授(南カリフォルニア大学)などの教授や大学生、高校生と難民問題について議論しました。チョウドリ大使は、国連が一年間に平均20億ドル拠出するのに対し、世界では軍事的に年間一兆ドルもの資金が使用されていることを教えてくださいました。また、ウィーナー教授は、難民の受け入れを行うことが、日本国内の労働力不足等の問題の解消に繋がり得ると教えてくださいました。また、カリフォルニア大学ロサンゼルス校の生徒や、ウィーナー教授は、意見交換の中で、シリアやシリア人に対する無知が、難民に対する恐怖を生み、受け入れの妨げになると仰っていました。本研究における私たちの提言は、次の4つです。1つ目に、シリアへの爆撃に予算を使っている政府は、紛争への軍事的介入を止めるべきです。2つ目に、日本政府は難民をさらに受け入れ、雇用するべきです。そうすれば、国内で雇用不足が懸念されている職業の、人的資源の不足などの問題が解決されるでしょう。3つ目に、NGOや国際連合の諸機関は、高校生が難民支援に貢献しやすい方法を創るべきです。なぜなら、アンケートの回答者の多くが難民を支援したいと思っているものの、実際に募金などの支援を行ったことがないからです。4つ目に、関西創価高校は、GRIT(Global Research and Inquire Time)を改善すべきです。無知は難民の受け入れの妨げとなるので、難民のことをよく知る必要があります。そして、その知識を周囲に広げていくことが大切です。なお、本研究ではアンケートを1つの学校に対してのみ行ったため、標本の大きさは小規模です。また、完全にシリアへの爆撃をやめることによる紛争の激化などの危険性や、なぜ多くの生徒が難民支援をしていないのか、日本に来た難民がどのように生活するのか、明らかにできませんでした。私たちのこの提言が、難民となった人々の、人間の尊厳を保障するための一助となることを念願します。